ちっぽけな私の本音を胸に
ここのところ、ゾロ目ばーっかり見ます。
なんか知らんけど、そういう時ってええ時らしいですよ。
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先日、人生の1本に入る素晴らしい映画に出会いました。
恋はデジャブ
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2011/01/26
- メディア: DVD
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邦題がダサすぎて観る気がしなかったんですけどね。
敬愛する映画評論家の町山智浩さんが、ルーパーの解説の時に話題にされてまして。(ルーパーも秀作でしたよ)
タイトルはさておき、「恋はデジャブ」は今、私が観るべき映画でした。
※以下、完全にネタバレ含みます。映画を観たい方はお控えください。
〈概要〉小さな田舎町の祭りを取材に訪れた気象予報士が、何度目覚めても同じ日を繰り返すという超常現象の中に入り込む。
抜け出せないループの中で、彼は自分の生き方を見つめ直していく。
1993年公開のアメリカ映画。
主人公のウィルは、他人のことも自分のことも本当の意味で受け容れられず、舐めて人生を過ごしてるんですよ。
そんな彼が、今まで嫌悪してた雪深い田舎町に閉じ込められるんです。もう地獄!絶望!
でもある日を境に、人生に真正面から向き合うようになるんですよ。
そのきっかけになったのは、彼の中にある、ちっぽけな彼の本音を受け容れたこと。
カッコつけで自意識過剰な彼が、今まで向き合ってこなかった、自分の本当の願いに気がついた時、目の前の退屈な日々を前を向いて歩き始めました。
人生の在り方を問い始めたウィルは、そこから気がつけば全くの別人になっていてね。
恐ろしく感動しました。
退屈な日常をどう過ごすか、その、ある意味答えのような映画でした。
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子供と過ごす毎日の中で、自分の事が何も進んでないように感じて、満足感や達成感のない日常の繰り返し。
退屈したり鬱屈したり、「いつか」と今を逃げるように過ごしてみても、結局不足と不満しか残らなくて。
それで、目の前の日常を恨めしく思っていたりして、自由を叫んでみてもね。
本音を言うのは恥ずかしくて、大きな声では言えなかったけど、
私、やっぱりもっともっといいお母さんになりたい。
そして、もっと自分の感性を発揮して生きていきたい。
少しでもより善き人生を歩きたくて。もっと自分の命を使って自分を表現して生きたくて。
自分の鬱屈さを、状況や他者のせいにしてうだうだ生きていくなんて嫌だ!
それには結局、「今」を過ごすしかないのよ。
やっぱり私の自由は、私の日常の中にしかないのよ。
輝かしい未来を夢想する事も、つまらない過去を清算する必要も無くて。
ただ、自らがどう在りたいのかを問いながら、目の前の日常で出来ることを少しづつ進んでいく。それこそが「今」なんだと思う。
何も変わってなくて、何も進んで無いように思うかも知れないけれど、
気がつけばきっと、ウィルのように全くの別人になってしまってるよね。
そして私は、日常を諦めないし。私のちっぽけな願いを、それでも強かに願い続けようと思えた。
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この映画は、ニーチェの「永劫回帰」という概念を下敷きにしてるらしいですわ 。(町山智浩氏 談)
しかし、この真に迫ったストーリーを、SFとラブコメに仕立てた監督ってスゴイや!
でも、大事なことって、やっぱりユーモアが必要やなぁ。
いい映画に出会えて、本当に幸せ。
肝っ玉オカン道は続く。