肝っ玉オカン道

私が私の肝っ玉オカンになって私を育てていく記録

③いざとなったら、、、

この続き。

 

kimottamamama.hatenablog.com

 

その翌日は、櫨畑敦子さんと鶴見済さんのトークイベントに行ったんです。(この記事長いよ。でも読んでほしー♡)

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櫨畑敦子(はじはた・あつこ)・・・『ふつうの非婚出産―シングルマザー、新しい「かぞく」を生きる』著者
大阪在住のシングルマザー。労働者兼養育者。「結婚しないで出産したらどういう子育てのやり方があるか?」を模索し、2017年に「積極的非婚出産」を果たした。現在、大阪市内の路地にある古い長屋で友人たちと第一子を養育中。


鶴見済(つるみ・わたる)・・・『0円で生きる―小さくても豊かな経済の作り方』著者
フリーライター。共同の畑や0円ショップなどで無料経済を実践しつつ、社会不適応者たちが生きやすいオルタナティブを広げることをもくろむ。頑張らず、少なく稼いで、稼ぎを公平に分け、のんびり生きられる社会がいい。日本独特の集団主義同調圧力も嫌悪。

トークショーと言えど、2人と参加者の距離感がとても近くて、お互いの死にたいとか消えたいとか、生きづらさの問題とか、大事な人に自殺したいと言われたら何と言うかとか、家族は閉じてて長いコミュニティだとか、経済じゃない循環システムの話とか、そんなことを素直に問い合えるような場で。

共同体の中で子育てしてる方や、ほかのお母さんとルームシェアして子育てしてきたお話なんかも聞けて。それはそれはとても貴重な時間でした。

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正直に言うと、鶴見済さんのこと何も存じ上げず参加したんやけども。話の流れで「完全自殺マニュアル」を書いた方だということが分かって。

私、中学の時に読んだんです。それはそれはとても衝撃を受けたし、内容を未だに鮮明に覚えてます。でも読み切らずにはいられなかった当時。その「完全自殺マニュアル」を書いた意図を話してくださいました。

「いざとなったら」いろんな方法で死ねるんだから、それなら今すぐでなくていいんじゃないか?もう少し生きてみてから考えたらどうだろう?という、ある意味、生きるためのお守りのようなつもりで書いた、と。(その頃は社会問題になったらしいですが、実際には、数年間は自殺者数が減少したそうです。)

 

始まって早々、その言葉に私はとても感動をして。私の思春期を支えてもらった、岡村靖幸の「苦しくて 悲しくて 辛いことばかりなら 諦めてかまわない 大事なことはそんなんじゃない」という歌詞と、共通するものを感じました。(確かここに書いた  ↓)

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「いざとなったら」あきらめたらいいんだって思えることで、どれだけの救いになっただろうか。衝撃的だったあの本も、そんな優しいものやったんやなぁ。

それで、帰り道ふと思い出したのは、「完全自殺マニュアル」を読んだ後、いざという時は首つりやな。と思ってたんですよ、当時の私。もしかしたらそのカードを心の奥の引き出しにしまって鍵かけて、その鍵をお守りにして生きて来たのかもなぁと思いました。

鶴見さんは、あんな本出すくらいやから気難しくて尖ってるのかと思ったら、とても優しい方でした。一つ一つの質問や問いにゆっくり向き合って、大きく場を包み込む雰囲気の方で。でもチラッと見える反骨魂というか、ロックな雰囲気があって。あの場の「父性」って感じでした。お話できてほんと良かった。

 

0円で生きる: 小さくても豊かな経済の作り方

0円で生きる: 小さくても豊かな経済の作り方

 

 

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そしてはじはたあつこさんも、とっても魅力的な人でした。

略歴見て興味が出てね。非婚で出産して、大阪市内にある長屋でお友達と一緒に子供を育てるコミュニティ作りをしてるって?え!どんな人なんやろーと思って行ったのがきっかけかけでした。

 

でも、話を聞けば聞くほど、特別な「何か」をしているわけではないんだなぁというのが、大きな発見でした。

はじはたさんが言ってた「(家族とか職業とか)形に自分を当てはめようとするから辛くなるんじゃないかな?」って言葉が印象的で。

自分の人生の中での選択を思考停止せずに細やかに丁寧に向き合って、自分が望むのは何なのか?を問い続け、人生をコツコツと創造する。類稀な好奇心や行動力で、自分の中に生まれた仮説をひとつひとつ検証しながら、既存概念や世間体や常識やらなんやらとぶつかって怖いことも、もしかしたらあるんだろうけど、そのつど自分と世界を信じると決めて進んでいるんやろうなぁと思いました。

ほんとにね、チャーミングでステキな方。あとめっちゃオープンハートで、「前から友達でしたっけ?」みたいなムードで話かけてくれてね。なんかそういう、はじはたさんの人柄にとても魅了されました。

 

本を書いたりメディアに取材されてるような方なのですが、一本筋の通ったオピニオンを持って、社会を変えていこうという意欲に満ち溢れているような豪胆な人、では決してない。むしろとても繊細で、現実と自分の望みをたおやかに表現しながら生きてるといった感じに私は見えた。

でもだからこそ、はじはたさんのあり方は、私は私の日常の中で参考にできるなぁと思えることがいくつもありました。

 

自分をオープンにする、疑問が湧いたらやってる人知ってる人に聞きにいく、自分は本当はどうしたいのか自らに問う、「どうとでもなるんや!」と信じる、そしてどうにかなった時に頼り合える仲間がいる。困ったときは人に頼り、人がしてくれたことを素直に受け取って、自分も何かできることは最大限する。

 

それって、別に長屋で友達と子育てしなくても、選択的シングルマザーでなくても、私も在りたい姿やったりするやん?

 

はじはたさんに「不安は無かったんですか?」と聞いたら、「まぁなんとでもなるやん?!」という答えでした。

 

私の今の生活では、夫と私どちらも健康であるから子供達の安全な生活が成り立ってるっていう、結構ギリギリの上を走ってる感じがあります。

例えば、(去年のように)私の骨折や、もし妊娠して悪阻で動けなくなったり、出産があった時、速攻で無理ゲーに陥ります。これが夫の身にあてはめても同じ。だからこそ「何かあった時のために」とか思って、お金の不安をそこはかとなく常に感じているというのも正直なところ。

 

でも、はじはたさんを見てるとお金じゃなく、人がリソースになってて。「いざとなったらあの人」がたくさん周りにいる。それがきっと大丈夫感につながってるんやろうと思いました。

なんて安心できる世界なんだろうか。素直に、羨ましいyo!私もそんな世界に生きたいっ!

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自分が親になって思うのは、家族とか夫婦とか親子とかって、日常の中でかなり重要な位置で人生に関わってくるけど、モデルとなるケースをそれぞれ1つづつしか持ってないんやなぁということです。よそは外側からは見えるけどその実よく分からないでしょ。むやみに良く見えたりするし。だから家族を何も考えずに進めていくこともできるけど、どうありたいのかって考えながらチェックしながら作っていくことが結構エネルギーいるなぁと思ったりして。他のモデルを色々見れたらいいなぁと思うことがあってね。

それを話をしたら、はじはたさんも子供を産む前にいろんな家族を見に行ったそう。泊まり込みで。だから家族交換とか、合宿とか面白くないー?的な話をされてて。

 

なんか私的には目からウロコでした。そっか、見れないものだと決めつけずに、見にいけばいいんやん。一晩でも泊まって過ごしたら、ちょっとは発見もあるやろう。

おもろいよなぁ!あなたの家族見せてツアーしたいわ。

 

他にも色々発見多かったです。また追い追い書いていこうとおもいます。

 

そしてこの本がまためっちゃおもろかった!はじはた節全開。

ふつうの非婚出産 シングルマザー、新しい「かぞく」を生きる

ふつうの非婚出産 シングルマザー、新しい「かぞく」を生きる

 

私も、高校時代baseヨシモトに通ってた!!そして、アサダワタルさんの「住み開き」は私のバイブルだよ!!(今また読み返してる)

そんな共通点も見えて、もっと話きいてみたかったなぁ。先に読んでから行けば良かった。

 

早速、私にも出来ることあるんじゃないかな?と思った。(とりあえず、ZINE作ってみてる。)

 

つづく。